元カフェ経営者の福井(@aomorio)です。
現在、カフェを含め複数の飲食店を経営しており、その全ての開店・立ち上げを私自身がやってきました。
初めて飲食店を開く人は開店日にお客さんが来なかったらとても不安になると思います。やはりお店をオープンするからには誰もが良いスタートダッシュを切りたいと思っているでしょう。
実際、開店日にお客さんが全く来なくて店内がシーン・・・としているよりも、お客さんが殺到して待ちが出るくらいの方が飲食店としては良いイメージが付きます。
そこで私の経験から、開店前にこんなことをやっておけば効果的にPRできる方法ご紹介したいと思います。
①開店前からお店のことをSNSで発信する

一番最初から超大事なことを言います。
開店前からお店のことをSNSで発信しましょう。発信する内容は以下のようなものです。
- 想い
- コンセプト
- メニュー
- 料理の写真
- 店舗を作っている過程 など
事前にSNSで発信する目的はお店のことを知ってもらうのは当然なのですが、一番の目的は共感を得る、つまり『お店のファン』を作るためなのです。したがって、ただ発信するだけではダメなのです!
具体的にはこのような内容で発信しましょう。
こんにちは。
直接お会いした方には既に伝えていますが、この春に独立してカフェを始めます。
実は高校生の頃から「いつかはカフェを開きたい」という夢を持っていました。当時はふわふわ思っていた夢で、大学進学、就職ですっかり頭の中から抜けていました。
しかし、社会人3年目の時に、たまたま参加したコーヒーセミナーがとても面白くて、「そういえば高校生の時にカフェを開きたいと思っていたなぁ…」と当時抱いていた夢を思い出させてくれました。
気がつけば毎日コーヒーのことで頭がいっぱい。休日はコーヒー屋巡りをして、全国からコーヒー豆を取り寄せ、毎日毎日コーヒーにのめり込むような生活を送るようになりました。
2年前にコーヒーマイスターの資格も取り、本格的に自宅で焙煎も始めました。自家焙煎ってすごい煙が出るんですよね(笑)ボヤかと思って大家さんがアパートに駆けつけたこともありました。今ではいい思い出です。
最初は飲めたものじゃなかった自家焙煎も、今では自分で納得できるレベルになりました。趣味が高じてイベントに出店したり、ネット通販も始めました。今ではリピートしてくださる方も多くなりました。
昨年、とあるコーヒー屋さんの店主とそんな話をしていたら「それだったら独立したら?」と言われました。その時はっとしたんです。私がこんなにコーヒーにのめり込んだのは、高校生の時の夢があったからだと。
それから独立に向けて勉強を始めました。初めて事業計画なるものを作り、知り合いのコーヒー屋さんや起業相談所に見てもらいました。お店の物件も目処がつき、お金の工面もできました。3ヶ月前に会社に独立することを伝え、背中を押してもらう形で退職しました。
いよいよ来月1日にお店がオープンします。コーヒーに人生を捧げたと言っても過言ではない(!)私が、本当においしいと思えるコーヒーを提供するカフェです。世の中にコーヒー好きがもっと増えてほしいと思っていますし、コーヒー好きの方にはコーヒーをもっと好きになってほしい、そんな想いでお店を始めます。自家焙煎の豆の販売やコーヒーに合うお菓子やケーキも用意する予定です。
これから少しずつお店のことを発信していきますので、暖かく見守っていただければと思います。
かなり長くなりましたが、このくらい想いを込めると共感できますよね。お店を開く意図や過程、想いを発信することで「この店に行ってみたい!」と思ってもらうことがポイントです。
下記のような内容ではあまり良くありません。
本当においしいと思えるコーヒーを提供するカフェです。世の中にコーヒー好きがもっと増えてほしいと思っていますし、コーヒー好きの方にはコーヒーをもっと好きになってほしい、そんな想いでお店を始めます。自家焙煎の豆の販売やコーヒーに合うお菓子やケーキも用意する予定です。
同じ内容を発信していても前後の文脈がないと共感を得るのは難しいですよね。
- メニューを発信する時もそれがどんなメニューなのか
- どのように開発したのか
- どういう気持で食べてほしいのか など
ストーリーを付けて発信することで共感してもらい効果的にPRすることができます。
SNSの使い分け
- LINE
など、今ではたくさんのSNSがあります。何を使えばいいか迷ってしまいますよね。それぞれ得意不得意がありますので簡単にまとめておきます。
拡散力はありませんが、長文の投稿に長けています。また利用者の年齢層が高いため、ターゲットとする年代が高めの場合はFacebookを活用しましょう。
バズ拡散力が一番あるSNSです。しかしツイートが次々と流れていってしまうため、ある程度フォロワーがつくまでの間はほとんど効果がありません。
飲食店が使うSNSとしては一押しです。料理を写真で伝えられる手軽さがあり、長文の投稿にも向いています。しかし写真を撮る技術やセンスが必要で、下手な写真をアップすると逆効果になりかねません。
LINE
現時点ではSNSとしてはイマイチです。ただしLINE@に関してはうまく運用すればかなり効果的です。
②ホームページで発信する
実はSNSの発信だけでは不十分です。
というのも、
SNSは情報が流れてしまうため、じっくり見たい人には不向きです。
ホームページは店の公式サイトです。
実際にお店に行こうと思った時に、店の情報がきちんと揃っているホームページが一番信頼できます。(更新してないところも多いですが・・。)
開店前のSNSの告知がうまくいくと、SNSや普段の会話で話題になってきます。
「いついつオープンするんだって〜」
「場所はこの辺らしいよ〜」
人は間違った情報でも噂してしまいます。
その時に信頼できて、かつ情報が揃っているものがお店のホームページです。
お客様を逃さないためにもしっかりとホームページを作っておきましょう。
③Googleマイビジネスに登録する
ホームページよりも大事だと言っても過言でないのがGoogleマイビジネスです。
Googleを使ったことがない人はいないのではないでしょうか?
Googleマイビジネスに登録するメリットは、Googleマップに店が表示されるようになる、Google検索した時に店の情報が表示される、この2つです。
巷ではMEO対策とも言ってます。
Googleマイビジネスには投稿機能があります。投稿機能を利用すれば、Google検索の画面でお店のオープンを知らせすることが可能になります。
Googleマイビジネスは必ず登録するようにしましょう。
登録の仕方はこちらを参考にしてください。
https://c-force-streetviewer.com/blogs/googlemap-shop-company/(外部リンク)
④プレオープンで友人・知人を招待する

お店がオープンした後に、自分の店がオープンしたから来て!と声をかけるのは結構イヤらしいものです。集客に困ってるのかな?と思わせたり、印象も悪くなってしまいます。
しかしプレオープンの招待は別です。
招待された人にとっては『プレオープンに招待される=特別な扱い』なのです。行く前から高感度アゲアゲ状態です。さらに飲食代は無料にしてください。招待された時点で気分はハッピーなのですが、さらに無料でご飯も食べてもらうことでもっとハッピーになります。
そうするとどうなるか?
勝手に宣伝してくれるんですね。「今度あそこにお店がオープンするよ!」って口コミしてくれたりSNSにアップしたり。口コミはバカにできません。知り合いから聞いた口コミは非常に信用度高いものです。下手な広告に10万円かけるくらいだったらプレオープンの飲食費に10万円使った方がよっぽど費用対効果は高いですよ。
⑤近所のお店にあいさつに行く

オープン前に近所のお店にあいさつに行きましょう。近所と仲良くしておくと後々良いということもありますが、オープン前に行くメリットは「そのお店のお客さんにPRできる」という点です。既にお店をされている方はそれなりに集客力を持っていますので、そこに来たお客さんに宣伝してもらうのです。「うちの隣に今度新しいお店がオープンするのよ〜」なんて話をしてもらうだけで効果十分です。また説明しやすいようにショップカードやチラシを持っていくことをオススメします。
まとめ
飲食店がオープンする前の効果的なPR方法についてご紹介しました。
個人経営の飲食店はオープン前は知名度も何もありませんので、広告や宣伝にお金を使っても効果は期待できません。
せっかくなら個人経営というメリットを活かして、店主の人間味をアピールする作戦でPRしていくと効果が高まります。(経験上)
これから飲食店をオープンするという方は、ぜひ試していただければと思います。
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