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カフェを経営して年収1,000万円は実現できる!?

カフェを経営して年収1000万円は実現できるか
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元カフェ経営者の福井(@aomorio)です。

このブログを読んでくださっている方は、

  • カフェ経営に興味がある方
  • これからカフェを経営する予定の方
  • すでにカフェを経営している方

上記に当てはまるのではないでしょうか?

カフェで独立するという「夢」を叶える一方で、現実的にはどれだけ収入を得られるようになるのか気になるところでしょう。

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そこで今回の記事では、

誰もが目標とするであろうカフェを経営して年収1,000万円が実現できるかどうか

を考察してみようと思います。

目次

カフェ経営で年収1,000万円は実現できるのか!?

先に答えから発表です。

私の経験上、年収1,000万円は、

非常に難しい

です。

いきなり夢を壊すようでスミマセン!

無理ではありませんが、本当に難しいと思います。

それはなぜか?

一つずつ解説していきましょう。

飲食店の利益構造を知る

カフェで年収1,000万円が可能かどうかは、飲食店の利益構造を知る必要があります。

飲食店のお金の流れは、当たり前ですが「収入」と「支出」に分けられます。

飲食店の収入
  • 売上

飲食店の「収入」は、日々の営業で得られる売上しかありません。当たり前ですよね。

一方、「支出」はざっと分ければ以下のような項目があります。

飲食店の支出
  • 原材料費
  • 人件費
  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 消耗品費
  • 減価償却費 など

結構ありますね。

支出をすべて払うとお店にお金はいくら残る?

飲食店の利益は「収入ー支出」です。

一般的に、飲食店は売上に対して利益が10%あれば合格と言われています。

  • 売上100万円の店だったら10万円
  • 売上200万円なら20万円
  • 売上1,000万円なら100万円

この金額が利益として残るということ。

意外と少ないと思ったのではないでしょうか。

月商○○○万円なら年収1,000万円は超える!?

ここで勘のいい人は気づいたかもしれません。

カフェ男
月商900万円あれば年収1000万円を超えるのでは!?

そう、その通りです。

月商900万円の10%=月収90万円
90万円×12ヶ月=年収1,080万円

月商900万円を出せば年収1,000万円いっちゃうんですね。

「なんだ、いけるじゃん!」と思ったアナタ。

甘いです!!

本当にカフェで月商900万円を達成できるのかシミュレーションしなければなりません。

カフェで月商900万円を出すためには

月商900万円を達成するためには1日どれだけ売上があればいいのでしょうか?

シミュレーションしてみましょう。

前提条件
  • 1ヶ月を30日とする
  • 平日22日、土日8日とする
  • 土日は平日の2倍の売上があるとする

上記の前提条件から、平日1日の売上を売上を出してみましょう。

土日は平日の2倍売上があるので、「土日8日×2」として計算します。

月商900万円 ÷(22+8×2)=平日1日の売上 約23.7万円 となりました。

平日1日の売上が23.7万円は実現できるのか?

本当に、平日1日の売上で23.7万円を叩き出すことができるのかを計算してみます。

カフェはコーヒー+デザートが多いので、せいぜい客単価1,000円くらいです。コーヒーしか出さないような店だと500円かもしれません。

計算を簡単にするために、今回は客単価1,000円で話を進めます。

日商237,000円 ÷ 客単価1,000円 = 客数237人 となりました。

平日に237人!!

どうでしょうか。

自分のお店に来てくれそうでしょうか?

この数字だけ見てもイマイチ想像できないので、もう少し落とし込んでみます。

「営業時間」「席数」を決めてシミュレーションする

客単価1,000円と決めましたが、その他の要素も決めなければシミュレーションできません。

そこで

前提条件
  • 営業時間 11:00〜19:00(8時間の営業)
  • 1時間に1回、お客様が入れ替わる

とします。

仮に、237人のお客さんが全時間帯でまんべんなく来店して、かつ1時間ごとに入れ替わるとしたら(そんなことは現実では有りえませんが)、

237人 ÷ 8時間 = 29.6人

1時間あたりの客数29.6人

という計算です。ふむふむ。

カフェ男
なるほど、年収1000万円を達成するためには”30席”のカフェを作ればいいんだね。

No No No!

福井
30席あっても、全席ぴったりお客さんが入るとは限りません。

そこで「満席率」という考え方を使います。

満席率とは、客席の◯%が埋まったら満席として考える、というものです。

満席率を80%(客席の80%が埋まったら満席とする)としてシミュレーションしてみましょう。

客数29.6人÷80%=37

つまり!

客席は37席必要

ということです。

客数237人という数字は、37席のカフェを開店から閉店まで、常に満席状態で達成できる数字です。

37席の規模は、学校の1クラスがだいたい40人くらいなので、あの規模感をイメージしてもらえばいいでしょう。

平日237人なので、土日は2倍の422人。

土日は1時間に2回転させなければ達成できない数字です。

きっつ!!笑

というか、37席を常に満席でフル回転させられるのは超人気店でも無理です。

現実的にはランチ時の11:30〜13:30、カフェタイムの14:00〜15:00がピークになるでしょう。この時間にいかに効率よくお客さんを回転させるかが勝負です。

となれば、

37席のカフェで物理的に月商900万円を達成することはほぼ不可能です。

厳密には、オーナーシェフであれば現場にも立っているので月商900万円なくても年収1,000万円は可能です。月商700万円くらいは必要でしょう。

月商700万円だとしても、もっと席数を増やすか、営業時間を長くするか、客単価を上げるか、テイクアウトに力を入れるかが必要になってきます。

個人カフェの形態で年収1,000万円は、非常にハードルが高いということをお分かりいただけたと思います。

スタバやドトールがテイクアウトに力を入れている理由も理解できますね。

結論

カフェで年収1,000万円はほぼ不可能!!

席数10席とか、こじんまりとしたカフェなら尚更です。

スタバのように席数は100席以上、かつテイクアウトもやりながらでなければ現実的ではありません。

たまには夢を壊すようなブログも必要ですよね!(笑)

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この記事を書いた人

1987年生まれ、青森県出身。
新潟大学経済学部卒業後、外資系IT企業にてSEを経験。その後、コンサルティング会社を経て、2014年に地元青森で合同会社イロモアを創業。2017年に株式会社イロモアの代表取締役に就任し、青森と仙台に合計5店舗の飲食店を開業する。
事業が軌道に乗り始めた矢先に新型コロナウイルスが襲来。難しい選択を迫られる中、「全店舗閉店、事業清算」という苦渋の決断を下す。その背景を綴ったブログは140万PV超えを記録した。
2020年8月、株式会社グラバーを設立。「廃業支援」「中小企業コンサルティング」など倒産の経験を生かした事業をスタート。

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